幼なじみのやめ方
うんうん、とわざとらしく頷いて納得する岩長。

こいつ、一体何がしたいんだ?

「えっと、特に何か用がないんなら仕事をさせてもらえませんか?溜まっているので」

困った風に言えば退くだろうと思ったのだが、以外にも岩長は諦めが悪かった。

「えー、ごめんなさーい。でもぉ、堀合部長、佐藤さんと仲良いじゃないですかぁ?だから、話すなら佐藤さんが居ない時しかないなーって」

岩長はそう言うと、チラリと唯のデスクのある方を一瞥する。

「ええっと……。話す、と言っても仕事の内容じゃないですよね?」

岩長が何をしたいのか読めず、話すたびにイライラが募っていく。
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