短編小説 四ツ葉のクローバー
~今はなき 貴方へ~
奥さんが私の向かいに座り 夏実ちゃんもその隣にちょこんと腰かけた。
『なっちゃんねぇ~五才なんだよ!』
かわいらしい
満面の笑みで私に話しかける。
「娘の夏実です。幼稚園の年中です…
子供の預け先が無くて連れてきてしまいました。」
『なっちゃんね~
お絵書き すきなんだよ~』
夏実ちゃんは手に持っていたピンクの手提げからクレヨンと落書き帳を出し絵を書きはじめた。