短編小説 四ツ葉のクローバー
~今はなき 貴方へ~
夏実ちゃんは鼻唄まじりで絵を書き続けていた。
「三年前に私が浮気をして… それからは もう 夏実のために離婚しないだけね。この子 パパッ子だから」
「……」
なんて 相づちをうっていいのか わからない。
「主人は真面目な人です。
遊びで女性と付き合える人では ないんですよ
だから あなたの事
本気ですよ」
そう言って奥さんはちょっと 私に微笑みかけた。