短編小説 四ツ葉のクローバー ~今はなき 貴方へ~



「久しぶりですね。楓さん…」

奥さんはゆっくりした口調で話し始めた。

「あなたもご存じの通り 拓也は優しい人なんです…

こうして 私の側にいてくれて本当に感謝してるんです……」

奥さんは苦しそうに咳こんだ。


「無理して しゃべらなくて いいぞ」


拓也は優しく背中を擦る。


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