死者の声〜最期のメッセージ〜
それを見抜いたのは藍だけではないようだ。大河が鋭い視線を向ける。

「さっきからどうされましたか?そんなにソワソワして、まるで自分が白鳥さんを殺害したみたいじゃないですか」

大河がそう言い、藍は「こら!」と止める。そのような尋問は警察の仕事だ。

谷口玲子は肩をびくりと震わせ、小さな声で言った。

「……私は、うららに暴言をよく吐かれていました。「この役立たずが!」と言われ、精神的に追い詰められていました……」

「それで殺人をしたと?」

大河が鋭い声で言い、藍が大河の腕を強く掴む。「違います!!」と谷口玲子は大声を出す。

「私は確かに、うららに対して恨みを抱いていました。しかし殺人など不可能です!そもそもうららはアナフィラキシーショックで死んだんですよね?事件ではありませんよね?」

谷口玲子が藍にそう言い詰め寄る。大河が慌てて藍の前に立ち、藍をかばう。その時だった。

「殺されたんじゃないの?あの子、人から恨まれまくっていたし。あたしもその一人だし」
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