死者の声〜最期のメッセージ〜
「それで脅迫状を送ったりしたんですか?」

大河がそう訊ねる。前田周は、「違います!!そんなことしていません!!」と強く言う。

「僕がここを指定したのは、うららが死んだ場所がどんなところだったのか見たかっただけです!」

そう言うと、前田周は藍と大河から背を向けた。肩が小刻みに震え、嗚咽が漏れている。

「河野くん……」

藍は大河の腕を引き、前田周から離れた。
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