死者の声〜最期のメッセージ〜

「投稿？」

「はい。一花ちゃんって、読書が好きで読んだ本とかアップしてるんですよ。それを一花ファンは本屋に行って買って読むっていうのをしていて、僕も実はその一人なんです。一花ちゃんが読んだ本、ミステリーだったんですけどその内容が気になって……」

その本の内容は、不倫している妻を夫が使用している美容クリームにアレルギー物質を入れてアナフィラキシーショックが起きやすい体にするというものだという。

「アレルギー物質……」

その時、藍の頭の中に白鳥うららの胃の内容物とアレルギーについて書かれた医学書が浮かぶ。そして、大河に言った。

「河野くん、ありがとう。如月刑事にも早速話してみるわ」

「えっ？どうしたんですか？」

何事かわからない、と言いたげな大河に藍は言う。

「白鳥うららさんの胃の内容物。小麦と牛乳以外にアレルギーを引き起こすものがあったの」

「えっ？それって何なんですか？」

藍はゆっくりと口を開く。

「トマトよ」