私の学校の生徒会、実は魔術師の集まりだったそうです
プロローグ
「ねぇ、芽衣」
「な、なぁに?」
栗毛の少女が、涙を目に溜めて、お腹から血を流す女性を介抱している
女性は地面に仰向けに倒れており、既に虫の息だった
周りは地獄と化し、死体は転がり、木々は焼け焦げ、地面は抉られ大きな穴があちこちに空き、ゴロゴロと岩が転がっている
血が辺りを覆うその地で、可憐な少女は淡い光で女性を癒そうとしていた
だが、打つ手はない
「ごめんね、あなたを1人にしてしまう・・・・・・」
「お母さんっ、そんな事言わないで!」
少女と同じ髪色の女性は、愛おしそうに少女を見やった
今にも閉じそうな瞼を一生懸命に開き、震える手で少女の手を取る
「もういいわ・・・・・・あなたの魔力は残しておきなさい。ここから離脱できなくなる」
「嫌よ!私はここで、お母さんと一緒に・・・・・・!」
「芽衣。人に死はつきものよ・・・・・・お母さんは、それが人よりもちょっと早かっただけなの」
苦しいはずなのに、女性は少女に諭すように言い聞かせる
少女の涙が頬をつたい、地面に水玉をつくる
直後、がはっと女性が口から大量の血を吐いた
その色は、真っ黒にどす黒く
「汚染、されて・・・・・・お母さん!」
「大丈夫、大丈夫だから・・・・・・こんな弱いお母さんで、ごめんね」
弱々しく笑うが、女性の体は限界に達していた
「芽衣・・・・・・あなたが救いなさい。私の代わりに、この世界を、救いなさい。いいわね・・・・・・」
「そんな・・・・・・お母さん。いっちゃだめ!」
「大好きよ・・・・・・芽衣──────」
お腹に手をかざす、少女に添えられたか細くて美しい手は、力なく落ちた
女性の顔は、幸せそうで、そして哀しそうな
「う、ああ・・・・・・1人に、しないで・・・・・・!」
戦場に1人、取り残された少女は、泣き叫んだ
だが、その叫びを耳に入れるものは、誰1人としていなかった
「な、なぁに?」
栗毛の少女が、涙を目に溜めて、お腹から血を流す女性を介抱している
女性は地面に仰向けに倒れており、既に虫の息だった
周りは地獄と化し、死体は転がり、木々は焼け焦げ、地面は抉られ大きな穴があちこちに空き、ゴロゴロと岩が転がっている
血が辺りを覆うその地で、可憐な少女は淡い光で女性を癒そうとしていた
だが、打つ手はない
「ごめんね、あなたを1人にしてしまう・・・・・・」
「お母さんっ、そんな事言わないで!」
少女と同じ髪色の女性は、愛おしそうに少女を見やった
今にも閉じそうな瞼を一生懸命に開き、震える手で少女の手を取る
「もういいわ・・・・・・あなたの魔力は残しておきなさい。ここから離脱できなくなる」
「嫌よ!私はここで、お母さんと一緒に・・・・・・!」
「芽衣。人に死はつきものよ・・・・・・お母さんは、それが人よりもちょっと早かっただけなの」
苦しいはずなのに、女性は少女に諭すように言い聞かせる
少女の涙が頬をつたい、地面に水玉をつくる
直後、がはっと女性が口から大量の血を吐いた
その色は、真っ黒にどす黒く
「汚染、されて・・・・・・お母さん!」
「大丈夫、大丈夫だから・・・・・・こんな弱いお母さんで、ごめんね」
弱々しく笑うが、女性の体は限界に達していた
「芽衣・・・・・・あなたが救いなさい。私の代わりに、この世界を、救いなさい。いいわね・・・・・・」
「そんな・・・・・・お母さん。いっちゃだめ!」
「大好きよ・・・・・・芽衣──────」
お腹に手をかざす、少女に添えられたか細くて美しい手は、力なく落ちた
女性の顔は、幸せそうで、そして哀しそうな
「う、ああ・・・・・・1人に、しないで・・・・・・!」
戦場に1人、取り残された少女は、泣き叫んだ
だが、その叫びを耳に入れるものは、誰1人としていなかった
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