私の学校の生徒会、実は魔術師の集まりだったそうです
「俺たち・・・・・・っていうか、まあ琴葉さんがなんだけど、魔術師に関する記憶全て───生徒会のことについての記憶を、君から消し去ったんだ」

「記憶を、消し去る?」

小声で、私が予感した答えを口にする

「そ。だから俺の事も化物のことも覚えてないよなーって思ってたんだけど」

なるほど

だから今日の朝も挨拶がなかったと

私に効く魔術なんてそうそうない

私の魔術や魔導に対する耐性は無限に等しい

効く魔術の方が少ない

魔導師でもない使い手が、私にかけたところで無効化してしまうのは当然のこと

「仕方なかったんだ。ごめんね」

「いえ、別に構いませんが」

「それならいいんだ・・・・・・にしても、なんで琴葉さんの魔術が効かないんだ?」

「琴葉先輩、そんなに強い方なんですか?」

「もちろん。生徒会の中でも、協会の中でもずば抜けてね」

はーっと息をつく

なぜかと言われても、私が魔術師だからという理由しかないと思う

「んー、記憶が消えてないのか・・・・・・魔術が効かないんじゃどうしようもないな」

「まあ、私は誰にも言うつもりはないので」

「そうしてもらえると助かるよ。ちなみに琴葉さんにも報告するけど、大丈夫?」

「はい」

「ん、ありがとう。話はそれだけ?」

・・・・・・まあ、これだけと言えばそう

「ええ。お時間を取らせてしまってすみません」

「いや。こっちも記憶が消えてないってことが把握出来たからいいよ。それじゃね。気が向いたら生徒会室に来ていいから」

さらっと勧誘して、大郷くんはその場を離れた
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