私の学校の生徒会、実は魔術師の集まりだったそうです
「君はどうして・・・・・・」

そこまで言い、父は口を噤む

表情にこそ出さないが、慌てたのが見て取れた

母が死んだのは、私を庇ったせい

私が魔法協会に加入していた時に、殲滅級の化物が現れた

その戦いは酷いものだったが・・・・・・父は政治にも精通している

だから化物の戦いがあったことは、国の上層部を除き全国民の記憶は消された

この戦いが原因で亡くなった人の記憶すらも、消された

物的証拠も何もかも、魔術によって焼き払われた

私にとって、母が生きていた証拠を消されるのは、何よりも辛かった

そしてそれを、躊躇いもなくしてしまう父を、嫌った

それを決めたのは、父なのだ

魔法協会なのだ

だから私は、絶対に魔法協会には加入しない

ここに来るのだって、本当は嫌

「君の言い分はわかる。だが、今魔術師の家系は数を減らした。若い魔術師もほとんどいない。魔術師の純血を引いてないにしろ、一般から引っ張ってくる必要も───」

「何もしてない人を、巻き込まないで・・・・・・!」

私は父の言葉を最後まで聞かず、炎の魔術を無詠唱で放った

だが父は、それを水で軽く相殺する

・・・・・・手を抜いたとはいえ、強い

「仕方がない。このまま血が途絶えてしまえば、化物を対処する人もいなくなってしまう」

「でも・・・・・・何も関係ない人を、巻き込んで死なせたら・・・・・・どうするんですか。母みたいに、誰かのために人が1人死んでしまえば、元も子もないでしょう?!」

つい、大きい声で怒鳴ってしまい、我に返って口を塞ぐ

父は、やれやれと言ったように大袈裟に肩をすくめた
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