私の学校の生徒会、実は魔術師の集まりだったそうです
それをできないのは落第点

それに、魔術師なのに取り憑かれるのもまた、落第点

「満点で落第。1からやり直すことをオススメする」

飛びかかってきた化物をするりと交わし、代わりに魔力の糸で捉える

「にゃっ?!」

「無駄よ」

もがいても取れやしない

遠くへ逃げようとする化物

でもそれは、私が許さない

「さよなら、憐れな化物さん」

その頼りない体を掴み、抵抗する化物に最後の1発を食らわせる

「火よ、燃え盛れ・・・・・・生命ある限り」

私の手の中の化物は、一瞬にして灰になった




「事後処理が大変」

ぼそっと呟き、大郷くんの体を癒す

相当な負荷をかけたはず

浅い呼吸を繰り返す大郷くんに向けて、治癒魔術を魔力をつぎ込んでかける

その光景を、その階の教室にいる生徒先生含め全員が傍観

「あの・・・・・・大丈夫ですか?」

隣のクラスから、ナイフを拾い上げてこちらにやってきたのは、女の子

この状況下で・・・・・・?

「私、生徒会の者です。事後処理は任せてください。とりあえず記憶消去のために、琴葉先輩を呼んできます。それ、治癒魔術ですよね?しばらくお願いできますか?」

同じ一年生だろうに、テキパキと説明して、私に聞いてきた

もちろん私はこくりと頷く

ほっと息をついたように女の子は笑みを浮かべる

「それじゃ、お願いします」

パタパタと駆けていく女の子を見送って、私は治癒に集中する

もうじき彼の精神的負担も治る

精神に関わる魔術を使うのは魔力を消費するけど、私の底なし魔力なら問題ない

ただ意識は戻らないだろうから、今は安静にするのが一番

治癒も終わり、呼吸も安定してきたところで、私は水を作り出し、周りの血を全て綺麗にする
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