私の学校の生徒会、実は魔術師の集まりだったそうです
面倒事は先に終わらせておくタイプな私

もちろん、これもその『面倒事』の中に入っている

・・・・・・入ると決めた以上は、仕方ないけど




「(こんなものか)」

一通りの作業が終わり、生徒会室の時計を見ると花音さんのお誘いから10分ほどが経過していた

まあまあ経っている

席を立ち、乃亜先輩にアドバイスをしている花音さんに声をかけた

「終わりました」

「あっ、はい。わかりました、少し待っててください」

乃亜先輩と一緒にパソコンを見ていた花音さんは、私に声をかけられて1度顔を上げ、またパソコンに視線を戻す

・・・・・・報告書の作成か

魔法協会に入るとこれが厄介だ

わざわざ持っていかなきゃ行けないし、作るのもなかなか時間がかかるのだ

不十分と認められれば作り直しと

本来学生がやるようなものではないのだが、ともかく

「んんー・・・・・・最近化物って少ないよねぇ」

「そうですね。異常なほど少ないです」

「なーんかやな予感」

「私もそんな気がします・・・・・・嵐の前の静けさ、みたいな」

コソコソ話がダダ漏れだ

まだ入りたての私に聞こえないように話したいのだろうが、まずタイミングも考えてほしい




「それじゃ、行ってきます」

「はーい、行ってらっしゃい!」

「気をつけてねー」

生徒会の面々に見送られ、私と花音さんは生徒会室から出る

廊下には、グラウンドから聞こえる部活生の声が響いていた

「では校内を1周しましょう。今日はそれだけで終わりですから」

「わかりました」

生徒会室を出発し、とりあえず北校舎を回る

さすがにこの間、会話がないのもつらいので、何か話題を探した
< 43 / 51 >

この作品をシェア

pagetop