私の学校の生徒会、実は魔術師の集まりだったそうです
そのままぐるりと校内を周回するが、化物の気配は一切無かった
「今日は不発のようですね」
「そうですね」
「まあ少ない方が助かるんですけど・・・・・・最近は少なすぎて、どうも違和感が」
「今までこんなに少なかったことはない、と?」
「ええ。以前は一日に5匹出てきてもおかしくない時期があったそうなんです。琴葉先輩から聞いたんですけどね」
さっき、乃愛先輩と話していた通りのことのようだ
この学校にはよく化物が出る
そして最近は少ないと
私も入学した時からずっと退治していたから、そのせいもあるかもしれないが・・・・・・私もそこまで沢山倒してはいない
元々、あまりアクションは起こさない方だったし
「ちょっと不安、ですね」
ほうっと小さくため息をつき、花音さんは頬に手を当てた
「そうですね。増減の幅が大きいと何かあるのではないかと勘ぐってしまいますから」
「わかります。いつもと違うと落ち着きませんよね」
「はい。とても」
不安の交じった笑みを浮かべ、花音さんは中庭へ足を踏み入れた
中庭───大郷くんと出会った場所───に来てみたが、化物が出るような気配はない
花音さんも分かったようで、くるりと踵を返し、私に「帰りましょうか」と促した
その直後、私は背後でぞわりとした気配を感じる
反射的に振り返ると、そこには瘴気を纏ったあざらしのような物体・・・・・・そう、化物がいた
「きゅあぁぁぁぁぁぁ!」
可愛らしい鳴き声を発し、ふんっと息を吐く
「出てきましたね。化物です」
花音さんは中庭に飛び降り、身構える
その姿は、まるで私の母を見ているようだった
似ている
私の母の身構え方に
「きゅるる?」
宝石のような可愛らしい瞳で花音さんを見ているが、小動物のような見かけとは裏腹に、性格は凶暴で、そしてなにより強い
人を殺すことに抵抗などない
「さあいきましょうか。誰かに害を為す前に」
手を前に突き出し、魔力を集中させた
「火よ、燃え盛れ。生命ある限り」
何も無い空中から火が産声を上げた
花音さんから創造された火は、うねり、まるで生命の灯火を得たかのように化物へと放たれた
「きゅいぃぃー!」
でんと構えた化物は、そこから微塵も動かずに、ただ攻撃をその身体で受け止める
・・・・・・効いていない
「火がダメなら、水ですね」
すぐに意識を切りかえ、そして水を創造する
「今日は不発のようですね」
「そうですね」
「まあ少ない方が助かるんですけど・・・・・・最近は少なすぎて、どうも違和感が」
「今までこんなに少なかったことはない、と?」
「ええ。以前は一日に5匹出てきてもおかしくない時期があったそうなんです。琴葉先輩から聞いたんですけどね」
さっき、乃愛先輩と話していた通りのことのようだ
この学校にはよく化物が出る
そして最近は少ないと
私も入学した時からずっと退治していたから、そのせいもあるかもしれないが・・・・・・私もそこまで沢山倒してはいない
元々、あまりアクションは起こさない方だったし
「ちょっと不安、ですね」
ほうっと小さくため息をつき、花音さんは頬に手を当てた
「そうですね。増減の幅が大きいと何かあるのではないかと勘ぐってしまいますから」
「わかります。いつもと違うと落ち着きませんよね」
「はい。とても」
不安の交じった笑みを浮かべ、花音さんは中庭へ足を踏み入れた
中庭───大郷くんと出会った場所───に来てみたが、化物が出るような気配はない
花音さんも分かったようで、くるりと踵を返し、私に「帰りましょうか」と促した
その直後、私は背後でぞわりとした気配を感じる
反射的に振り返ると、そこには瘴気を纏ったあざらしのような物体・・・・・・そう、化物がいた
「きゅあぁぁぁぁぁぁ!」
可愛らしい鳴き声を発し、ふんっと息を吐く
「出てきましたね。化物です」
花音さんは中庭に飛び降り、身構える
その姿は、まるで私の母を見ているようだった
似ている
私の母の身構え方に
「きゅるる?」
宝石のような可愛らしい瞳で花音さんを見ているが、小動物のような見かけとは裏腹に、性格は凶暴で、そしてなにより強い
人を殺すことに抵抗などない
「さあいきましょうか。誰かに害を為す前に」
手を前に突き出し、魔力を集中させた
「火よ、燃え盛れ。生命ある限り」
何も無い空中から火が産声を上げた
花音さんから創造された火は、うねり、まるで生命の灯火を得たかのように化物へと放たれた
「きゅいぃぃー!」
でんと構えた化物は、そこから微塵も動かずに、ただ攻撃をその身体で受け止める
・・・・・・効いていない
「火がダメなら、水ですね」
すぐに意識を切りかえ、そして水を創造する