想色40season's
そんな事を思い出しながら、今もこうやってしーちゃんの背中に付いて行く私は、やっぱり妹みたいだな、なんて思ってしまう。
そこで突然しーちゃんが「どうかした?」と足を止めて振り返る。キョトンとした顔を上げた私を見てしーちゃんは「なんだよ、また思い出し笑い?」と子供みたいに無邪気な笑顔で言ったのだった。
暫くすると、あちらこちらに軒花が飾り付けられているのが見えてくる。この軒花が見えてきたという事は、もう少しで神社の入り口だ。
そこで私は、ふと視線の先に映ったお揃いの浴衣を着た小さな女の子達を見て、ある事を思い出したのだった。
「あっ」
私から漏れた声にしーちゃんが振り返る。
「えっ? どうかした?」
「いや……まぁ、いいかな」
「何? 忘れ物?」
「まぁ……そんなとこ。けどいいよ、ごめんね」
いいと言いつつも私は心の中で大きく肩を落とした。
というのも、この前浴衣を選んだ時に目に入ったイニシャル入りの携帯のストラップが可愛くて、今日しーちゃんにも渡すつもりでお互いのイニシャルの物を買っていたのだ。そんな大切な物を忘れるなんて、ほんと私は大馬鹿者だ。
「取り帰る?」
「いやっ、いいよ。ここまで来ちゃったし……大丈夫」
今日お揃いで付けたかったのに。
そんな気持ちを押し込んで私はしーちゃんに笑顔を向けた。
するとしーちゃんは何故か大きく溜息を吐いて「下手くそ」と言葉を投げ捨てた。
「いいよ、俺取ってきてやるからどっか明るいとこで待ってろよ」
「だめだよ! 本当にいいからっ」
「何か分かんないけどさ、今日じゃないとだめって顔してんだよ。それに明日は一緒に来れないし」
「そんな……顔、してる?」
「してるっつーの。で、何持ってくんの?」
そう言われて私は少し焦ってしまう。たぶん、しーちゃんは何がなんでも取りに行くって聞かないだろうし……
そんな事よりも渡す前に見られちゃったらなんかやだな。たかがストラップ、されどストラップ……どうしよう。
そこで突然しーちゃんが「どうかした?」と足を止めて振り返る。キョトンとした顔を上げた私を見てしーちゃんは「なんだよ、また思い出し笑い?」と子供みたいに無邪気な笑顔で言ったのだった。
暫くすると、あちらこちらに軒花が飾り付けられているのが見えてくる。この軒花が見えてきたという事は、もう少しで神社の入り口だ。
そこで私は、ふと視線の先に映ったお揃いの浴衣を着た小さな女の子達を見て、ある事を思い出したのだった。
「あっ」
私から漏れた声にしーちゃんが振り返る。
「えっ? どうかした?」
「いや……まぁ、いいかな」
「何? 忘れ物?」
「まぁ……そんなとこ。けどいいよ、ごめんね」
いいと言いつつも私は心の中で大きく肩を落とした。
というのも、この前浴衣を選んだ時に目に入ったイニシャル入りの携帯のストラップが可愛くて、今日しーちゃんにも渡すつもりでお互いのイニシャルの物を買っていたのだ。そんな大切な物を忘れるなんて、ほんと私は大馬鹿者だ。
「取り帰る?」
「いやっ、いいよ。ここまで来ちゃったし……大丈夫」
今日お揃いで付けたかったのに。
そんな気持ちを押し込んで私はしーちゃんに笑顔を向けた。
するとしーちゃんは何故か大きく溜息を吐いて「下手くそ」と言葉を投げ捨てた。
「いいよ、俺取ってきてやるからどっか明るいとこで待ってろよ」
「だめだよ! 本当にいいからっ」
「何か分かんないけどさ、今日じゃないとだめって顔してんだよ。それに明日は一緒に来れないし」
「そんな……顔、してる?」
「してるっつーの。で、何持ってくんの?」
そう言われて私は少し焦ってしまう。たぶん、しーちゃんは何がなんでも取りに行くって聞かないだろうし……
そんな事よりも渡す前に見られちゃったらなんかやだな。たかがストラップ、されどストラップ……どうしよう。