右へならえ
それからの私は、
平日は、仕事をこなし、
たまに、実夏さんと食事をしている。
土日は、家の掃除をしたり、
買い物に行ったり。
充実した日々を過ごしている。
竜ちゃんに会った時、
恥ずかしくない自分でいたかった。
相変わらず、人と話すのは苦手だけど、
それも、私の個性と思うようになった。
お姉ちゃん夫婦が来週帰国する予定だ。
今日は、これからショッピングモールに
行く予定だ。
ショッピングモール前の交差点は、
日曜日だから、人がたくさん歩いている。
本当に人が多い。
私は、信号待ちをしていた。
信号が青になり、みんなが
ショッピングモール方向へ
歩く中、
逆走して、歩いている人がいた。
周りの人が振り返りながら、
その人を見つめる。
その人が歩くたびに
そこだけ、1本の道が出来ていく
みんなが見惚れているのがわかる。
「……竜…ちゃん…」
前から歩いてくるのは
竜ちゃんだった。
久しぶりに見た竜ちゃんは、
前よりカッコよくなっていて、
ちょっとセクシーになっていた。
大人の魅力が漂っていた。
服装は、白のシャツに
ブラックのスキニーパンツ。
相変わらずシンプルだ。
ど、どうしよう。
竜ちゃんが前から歩いてくる。
私は、ドキドキが止まらなかった。
あんなに会いたかった人が
目の前にいるのに、
足が動かない。
でも、竜ちゃんから目が離せなくて……
そのままずっと見つめていた。
竜ちゃん、私のこと覚えていますか?
もう忘れちゃったかな?
竜ちゃんの隣には、
ステキな彼女がいるのかな?
私は、まだ竜ちゃんのことが好きだよ。
大好きで、大好きで……
この気持ちを
抑えることなんて出来ないよ。
竜ちゃん、愛してる。
「麻知……」
私は急に抱きしめられた。
「……竜…ちゃん」
えっ、うそ。
わっ、私…
あ〜、竜ちゃんの匂いだ。
愛しい人の匂い。
柔軟剤の香りとほのかに香る香水が
合わさって最高にいい匂いだ。
「麻知……愛してる。
もう離したくない。
ずっと、ずっと俺のそばにいてくれないか?」
「ひっ、くっ、りゅ、竜ちゃん」
私はポロポロ出てくる涙で
声にならなかった。
でも私の答えは決まっている。
私は竜ちゃんを抱きしめ返した。
大勢の人が歩いている中、
私と竜ちゃんだけが
時が止まったようだった。
しばらく抱き合っていたが、
「あっ、信号が赤になっちゃう〜」
「よし、行くぞ」
竜ちゃんは、私の手を握り、
交差点を走った。
「りゅ、竜ちゃん、速いよ〜」
「麻知……」
竜ちゃんは私を抱きしめた。
「ずっと会いたかった。俺といたら
麻知は幸せになれないと思って
別れを決意した。
でも麻知がいないと…
俺ダメだわ…情けねえなっ」
そう言って苦笑いする竜ちゃん。
カッコイイ〜。
本当にカッコイイ〜。
私、もう心臓もたないよ。
ドキドキが伝わっちゃうよ〜。
「私の方こそ、竜ちゃんのことばかり
考えてて、自分から別れようって
言ったのに……後悔ばかりだった」
「麻知……」
私を見つめて、指で涙を拭いてくれる
竜ちゃん……
私も竜ちゃんを見つめた。
「俺ともう一度、付き合ってください。
俺は仕事の関係で女性と接することが多い。
でも、俺は麻知しか愛していないし、
麻知だけに愛されたい」
「竜ちゃん……
私、女友達と遊んでいいって言ってたけど、
竜ちゃんのこと好きになりすぎて
私だけを愛して欲しいって思ってた
私が嫉妬したらいけなんじゃないかって。
自分の気持ち抑えてた。だから竜ちゃんと
会えなくなって、不安だった」
「あの時はごめん。
俺も麻知のこと好きすぎて、
不安だった。会いたいのに会いたいって
言えなかった」
「竜ちゃん、愛してる」
私は、竜ちゃんをこれでもかって、
いうくらい強く抱きしめた。
「麻知、これからは何でも言って。
お互い思っていることを言おう」
「うん。思っていること
素直に話すね。竜ちゃんも言ってね」
「可愛すぎ」
「きゃっ、み、耳元で囁かないで」
「麻知…耳弱いもんな」
「も、もう〜」
なのに、もっと囁くんだから。
いたずらっ子な顔が覗く竜ちゃんも大好き。
「……んんっ…」
突然、キスしてくる竜ちゃん。
久しぶりのキスはとろけてしまう。
「麻知。俺、これから仕事なんだ」
「うん。頑張って」
「今日はこのショッピングモールのサロン」
「えっ?でも反対方向に歩いてたでしょ?」
「あぁ……そこのCafeのコーヒー飲みたくて」
「そうだったの?竜ちゃんコーヒー飲まないと
元気出ないもんね」
「今朝までコーヒー飲んでも元気出なかった」
「えっ?」
「麻知がいれば元気出る」
竜ちゃんが笑いかけてくれる。
もう幸せいっぱいだ。
「竜ちゃん、嬉しい」
「俺の方こそありがとう」
「竜ちゃん、じゃ一緒にコーヒー飲もう」
「あぁ」
「仕事終わったら、家に来てくれる?
ご飯作って待ってるから」
「マジで?久しぶりの麻知の手料理。
今日は、仕事が捗るなぁ」
「あと……」
「な〜に?」
「また、私をシンデレラにしてくれる?
竜ちゃんの手で、
私の髪を綺麗にしてください」
「うん。今度は、魔法は解けないから。
ずっと、俺が麻知に魔法をかけ続けるから」
「はいっ」
私たちは、手を繋ぎ2人で歩き始めた。
平日は、仕事をこなし、
たまに、実夏さんと食事をしている。
土日は、家の掃除をしたり、
買い物に行ったり。
充実した日々を過ごしている。
竜ちゃんに会った時、
恥ずかしくない自分でいたかった。
相変わらず、人と話すのは苦手だけど、
それも、私の個性と思うようになった。
お姉ちゃん夫婦が来週帰国する予定だ。
今日は、これからショッピングモールに
行く予定だ。
ショッピングモール前の交差点は、
日曜日だから、人がたくさん歩いている。
本当に人が多い。
私は、信号待ちをしていた。
信号が青になり、みんなが
ショッピングモール方向へ
歩く中、
逆走して、歩いている人がいた。
周りの人が振り返りながら、
その人を見つめる。
その人が歩くたびに
そこだけ、1本の道が出来ていく
みんなが見惚れているのがわかる。
「……竜…ちゃん…」
前から歩いてくるのは
竜ちゃんだった。
久しぶりに見た竜ちゃんは、
前よりカッコよくなっていて、
ちょっとセクシーになっていた。
大人の魅力が漂っていた。
服装は、白のシャツに
ブラックのスキニーパンツ。
相変わらずシンプルだ。
ど、どうしよう。
竜ちゃんが前から歩いてくる。
私は、ドキドキが止まらなかった。
あんなに会いたかった人が
目の前にいるのに、
足が動かない。
でも、竜ちゃんから目が離せなくて……
そのままずっと見つめていた。
竜ちゃん、私のこと覚えていますか?
もう忘れちゃったかな?
竜ちゃんの隣には、
ステキな彼女がいるのかな?
私は、まだ竜ちゃんのことが好きだよ。
大好きで、大好きで……
この気持ちを
抑えることなんて出来ないよ。
竜ちゃん、愛してる。
「麻知……」
私は急に抱きしめられた。
「……竜…ちゃん」
えっ、うそ。
わっ、私…
あ〜、竜ちゃんの匂いだ。
愛しい人の匂い。
柔軟剤の香りとほのかに香る香水が
合わさって最高にいい匂いだ。
「麻知……愛してる。
もう離したくない。
ずっと、ずっと俺のそばにいてくれないか?」
「ひっ、くっ、りゅ、竜ちゃん」
私はポロポロ出てくる涙で
声にならなかった。
でも私の答えは決まっている。
私は竜ちゃんを抱きしめ返した。
大勢の人が歩いている中、
私と竜ちゃんだけが
時が止まったようだった。
しばらく抱き合っていたが、
「あっ、信号が赤になっちゃう〜」
「よし、行くぞ」
竜ちゃんは、私の手を握り、
交差点を走った。
「りゅ、竜ちゃん、速いよ〜」
「麻知……」
竜ちゃんは私を抱きしめた。
「ずっと会いたかった。俺といたら
麻知は幸せになれないと思って
別れを決意した。
でも麻知がいないと…
俺ダメだわ…情けねえなっ」
そう言って苦笑いする竜ちゃん。
カッコイイ〜。
本当にカッコイイ〜。
私、もう心臓もたないよ。
ドキドキが伝わっちゃうよ〜。
「私の方こそ、竜ちゃんのことばかり
考えてて、自分から別れようって
言ったのに……後悔ばかりだった」
「麻知……」
私を見つめて、指で涙を拭いてくれる
竜ちゃん……
私も竜ちゃんを見つめた。
「俺ともう一度、付き合ってください。
俺は仕事の関係で女性と接することが多い。
でも、俺は麻知しか愛していないし、
麻知だけに愛されたい」
「竜ちゃん……
私、女友達と遊んでいいって言ってたけど、
竜ちゃんのこと好きになりすぎて
私だけを愛して欲しいって思ってた
私が嫉妬したらいけなんじゃないかって。
自分の気持ち抑えてた。だから竜ちゃんと
会えなくなって、不安だった」
「あの時はごめん。
俺も麻知のこと好きすぎて、
不安だった。会いたいのに会いたいって
言えなかった」
「竜ちゃん、愛してる」
私は、竜ちゃんをこれでもかって、
いうくらい強く抱きしめた。
「麻知、これからは何でも言って。
お互い思っていることを言おう」
「うん。思っていること
素直に話すね。竜ちゃんも言ってね」
「可愛すぎ」
「きゃっ、み、耳元で囁かないで」
「麻知…耳弱いもんな」
「も、もう〜」
なのに、もっと囁くんだから。
いたずらっ子な顔が覗く竜ちゃんも大好き。
「……んんっ…」
突然、キスしてくる竜ちゃん。
久しぶりのキスはとろけてしまう。
「麻知。俺、これから仕事なんだ」
「うん。頑張って」
「今日はこのショッピングモールのサロン」
「えっ?でも反対方向に歩いてたでしょ?」
「あぁ……そこのCafeのコーヒー飲みたくて」
「そうだったの?竜ちゃんコーヒー飲まないと
元気出ないもんね」
「今朝までコーヒー飲んでも元気出なかった」
「えっ?」
「麻知がいれば元気出る」
竜ちゃんが笑いかけてくれる。
もう幸せいっぱいだ。
「竜ちゃん、嬉しい」
「俺の方こそありがとう」
「竜ちゃん、じゃ一緒にコーヒー飲もう」
「あぁ」
「仕事終わったら、家に来てくれる?
ご飯作って待ってるから」
「マジで?久しぶりの麻知の手料理。
今日は、仕事が捗るなぁ」
「あと……」
「な〜に?」
「また、私をシンデレラにしてくれる?
竜ちゃんの手で、
私の髪を綺麗にしてください」
「うん。今度は、魔法は解けないから。
ずっと、俺が麻知に魔法をかけ続けるから」
「はいっ」
私たちは、手を繋ぎ2人で歩き始めた。