屋上のあなたに、恋をした。
1章 出会い

___いつもの通学路、ジリジリと照りつける太
が、私を真っ直ぐと見つめているような気がした。


「はぁ…」


額から、ぽろっと雫が垂れる。


これは夏の暑さのせいだろうか、それとも、ただの冷や汗なのだろうか。



そう、今からいじめを受ける女子高生の、ただの冷や汗。



私、高校2年、泉 鈴乃(いずみ すずの)は、いじめられっ子だ。



根暗な性格だからだろうか、いかにも真面目そうなこのメガネからだろうか、それとも…。



「もー、考えるのは終わり!!」




私は止まらなくなる思考を無理矢理止めた。




「1年は耐えたんだから…、はぁ、あと2年かぁ…」



ため息混じりな言葉をかき消すように、口を閉じた。
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