溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を
そして、ドキドキしながらホテルの中を案内され、椋の後ろを着いて歩く。
すると、ホテルの中にあるお店に連れて来られた。
「お待ちしておりました、鑑様。」
「今日はよろしくお願いいたします。」
「はい。それでは、鑑花霞様、こちらへどうぞ。」
「え?」
「じゃあ、花霞。後でね。」
「え、ちょっと………椋さん?」
「妻をよろしくお願い致します。綺麗にしてあげてください。」
そういうと、椋は手を振って花霞を見送った。
花霞は「え、まだ教えてくれないんですかー?」と椋に訴えるが、またしても椋は笑顔で手を振っているだけで、花霞はスタッフに手を引かれて店の奥へと連れていかれるのだった。
その後は、スタッフにされるがままだった。
服を脱がされ、そのままふかふかのベットに寝かされて、香りのいいオイルで全身をマッサージされたり、顔も念入りほぐされていく。
それが終わったら、髪を綺麗にセットされ、メイクを施される。
あれよあれよという間に、花霞は自分でも驚くぐらいに変身をしていた。
「………これ………私じゃないみたい。」
花霞は、鏡に映る自分の顔に驚き何度も見てしまう。
華やかになった自分の姿を見て、花霞はつい笑顔になってしまう。
「花霞様、旦那様がお待ちですので、お着替えをしましょうか。」
「着替えですか?」
「えぇ。こちらになります。」
そこから案内された場所。
そのドアを開けられた、瞬間。花霞は言葉が出なくなるぐらいに驚き、そして胸が熱くなった。
そこには、沢山のウエディングドレスが並んでいたのだった。