溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を
「………椋さん………。」
「………そんな顔しないで……。」
「え………。」
椋は頬を少し赤くし、困り顔を見せながら花霞を見て微笑んだ。
「好きな人に好きって言われただけでも嬉しいのに、君とこんなキスをしたら………俺も我慢出来なくなる。しかも、もっと欲しいって顔が可愛すぎる。」
「……………私も。」
「ん?」
彼が自分を求めてくれているのを知っている。
その時でさえ、彼が欲しいと思っていながらも、我慢してしまった。
その時よりも、自分の気持ちを理解して、彼をもっと好きになっている。
先ほど、あんな事があったばかりだというのに、という気持ちもあるけれど、花霞だって彼からのキスを沢山受けて、体が熱を持たないはずもないのだ。
「………私だって、我慢出来ません。」
「花霞ちゃん…………。」
花霞は椋に抱きつき、真っ赤な顔を隠しながらそう言う。
恥ずかしさから胸が高鳴り鼓動が早くなる。花霞は先程よりも自分の顔を彼の胸に強く当てた。
すると、自分も同じぐらい早い鼓動が彼の中心から伝わってきた。花霞は嬉しくなり、顔を上げて彼を見つめた。
「………俺だって、緊張してる。いい大人なのに恥ずかしいな。」
「………そんな事ないよ…………。」
「あんな事があった後だ。花霞ちゃんを求めていいのか、って思うけれど………。それは建前で、今すぐにでも君を貰いたいって思ってる。」
椋はそう言うと、花霞の頭を撫でた。
いつもはそれを嬉しいと思うけれど、今は違った。もっと彼に触れて欲しい。キスして欲しい。そして、それ以上も。と、足りないと思ってしまうのだ。
いつから自分はこんなに貪欲になってしまったのだろうか。
そんな事を思いながらも、その気持ちは止まるはずもなかった。
「椋さんをください。」
「………あぁ。もう君のものだ。」