人間サイコロ
ホナミは大切な親友だ。


そんな、親友の体を傷つけるなんて……!


「それじゃ、お前が犠牲になるか?」


振り向いたカズヤにそう言われ、あたしはその場に立ち尽くしてしまった。


カウントダウンはどんどん進んで行く。


自分が犠牲になるのなら、早く決断しなければならない。


でも……。


乳房を食べられるなんて、簡単に決断できるわけがなかった。


あたしは何も言えずにカズヤの行動を見守る。


イクヤがなにか言っているけれど、それも耳に入って来なかった。


カズヤはホナミ制服と下着をはぎ取ると、白い素肌にカッターの刃を押し当てた。


ホナミの綺麗な肌にひと筋の血が流れ出す。


その痛みに反応してか、ホナミがハッと息を飲んで目を開けた。


どうしてこんなタイミングで目覚めてしまうんだろう。


ずっと、眠り続けていればいいのに……。


そう思っても遅い。


目が覚めたホナミは目の前にいるカズヤに混乱し、わけのわからない言葉を口走っている。
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