人間サイコロ
「あった……」


先生の言葉に我に返って視線を向けると、机の上のモニターが明々と光っていた。


そして画面上にはあの包帯男がいたのだ。


それを見た瞬間激しい吐き気に襲われて、ドアに手をかけた。


しかし、ドアはしっかりと閉められていてビクともしない。


「先生!!」


悲鳴のような声を上げて助けを呼ぶ。


しかし、先生がドアを開けようとしてもやはりビクともしなかったのだ。


「そんな……そんな……!!」


恐怖で全身がブルブルと震えだし、その場に立っていることができなくなった。


すぐにスマホを取り出して確認してみるものの、圏外だ。


あの時と、全く同じだ……。


全身が凍り付いてしまったように動かなかった。


絶望という名の闇が、あたしたち3人を覆いつくそうとしている。


「どうしたユウ? ドアが開かないのか?」
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