人間サイコロ
提案
先生が出した目は6だった。


その数字を見た瞬間ホッと安堵の息が漏れた。


でも、先生は今回からゲームに参加したから、最初のマスから始めないといけない。


「6マスって、確か誰かが出したよな」


イクヤがふと思い出したようにそう言った。


そう言えばそうだったかもしれない。


あたしたちは最初6人でプレイしていて、全員が違うミションを行った。


ということは、全員違うマスに止まったということになる。


そう、思っていたのだけれど……。


表示されたミッションは《足の指を全部切断》だったのだ。


あたしはそのミッションに「え……」と、思わず声を上げていた。


あたしたち6人でプレイしていた時に、こんなミッションは出てこなかったはずだ。


「どうした?」


「イクヤ……ミッションが変なの。あたしたちが経験したことがないものが書かれてる」


そう説明すると、イクヤは首を傾げた。


「もしかしたらこのゲーム、ミッションが人とは被らないよう、毎回シャッフルされているのかもしれないな」


先生は画面を見つめて、冷静に分析している。

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