人間サイコロ
☆☆☆
それから、先生はハンカチを口に入れて痛みに耐えながらミッションを遂行して行った。
あたしは先生に言われた通り、後ろを向き、ずっとイクヤに抱きついたまま離れることができなかった。
たった1人で恐怖と戦っている先生は、悲鳴すらも押し殺している。
そして、数分後……。
「終わったぞ」
大きく息を吐きながら先生がそう言ったので、あたしは弾かれたように振り向いていた。
瞬間視界に入って来たのは床に散らばった指と、大量の血だった。
出血の多さに吐き気を感じたが、戸惑っている暇はなかった。
あたしはすぐに先生にかけより、自分の上着を抜いて傷痕に押し当てた。
「先生は大丈夫だ。自分で、なんとかするから」
そう言い、先生はあたしの上着の上から傷口握りしめ、仰向けになって寝転んだ。
足の下に段ボールを置き、心臓より高い位置にすると、気持ちを落ち着かせるように深呼吸をしはじめた。
「ユウ、次の番は……」
イクヤに声をかけられてあたしは頷いた。
次はまたあたしの番だ。
それから、先生はハンカチを口に入れて痛みに耐えながらミッションを遂行して行った。
あたしは先生に言われた通り、後ろを向き、ずっとイクヤに抱きついたまま離れることができなかった。
たった1人で恐怖と戦っている先生は、悲鳴すらも押し殺している。
そして、数分後……。
「終わったぞ」
大きく息を吐きながら先生がそう言ったので、あたしは弾かれたように振り向いていた。
瞬間視界に入って来たのは床に散らばった指と、大量の血だった。
出血の多さに吐き気を感じたが、戸惑っている暇はなかった。
あたしはすぐに先生にかけより、自分の上着を抜いて傷痕に押し当てた。
「先生は大丈夫だ。自分で、なんとかするから」
そう言い、先生はあたしの上着の上から傷口握りしめ、仰向けになって寝転んだ。
足の下に段ボールを置き、心臓より高い位置にすると、気持ちを落ち着かせるように深呼吸をしはじめた。
「ユウ、次の番は……」
イクヤに声をかけられてあたしは頷いた。
次はまたあたしの番だ。