人間サイコロ
あたしは普段からクイズや推理もののゲームや小説が好きで、トリックなどによく用いられている逆さ読みは得意だった。


なんの役にも立たない特技だと笑われることが多い中、褒められると素直に嬉しかった。


「ところで、みんなは何部に入るの?」


照れくさくなってしまったので、あたしは話題を変えてそう言った。


これから3人で部活見学をして回る予定なのだが、肝心の部活を決めていなかった。


「そんなの決まってんじゃん!」


廊下を歩きながらホナミが元気よくそう言った。


隣のミホもほほ笑み、うんうんと頷いている。


「やっぱり、あそこ?」


2人の笑顔につられるようにして、あたしはほほほほ笑みながらそう質問していた。


「ゲーム研究会に決まってんだろ」


そんな声がして振り向くと、そこには長浜イクヤが立っていた。


「イクヤ!」


あたしは思わず声を上げて名前を呼んでいた。
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