人間サイコロ
「おいミホ。お前ジュース買ってこいよ」


あたしたちの間に割って入るようにしてカズヤが声をかけて来た。


イクヤやイツキとは違い、そこには有無も言わせぬ威圧感がある。


「あたしたち今楽しくおちゃべりしてるんだけど」


途端にホナミが不機嫌な表情になって言い返す。


「俺はミホに言ってんだ。お前じゃねぇ」


ホナミはカズヤに睨まれて頬を膨らませている。


「わかった。言ってくる」


ミホはさっきまでの元気を失ってしまったかのように、小さな声で言い席を立ったのだった。
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