人間サイコロ
「どういうゲームかわからないなら、探しようがないじゃん」


ホナミがカズヤに突っかかるように言う。


「それを探すんだろうが」


カズヤはチッと軽く舌打ちをして答えた。


どっちみちゲーム研究会へ行くのだから、カズヤに付き合わされることになりそうだ。


タイトルのわからないゲームを探すなんて、ほぼ不可能に近い。


ゲーム研究会に置かれているゲームを全部プレイしてみなければ、なにがどう危険なのかもわからない。


しかし、カズヤは1人その危険なゲームを探し出す気満々でいる。


「今日はゲームの続きはできなさそうだね」


ホナミがあたしへ向けて耳打ちをしてきたので、あたしは大げさに肩をすくめてみせたのだった。
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