人間サイコロ
順番を決めた後は、画面上にマス目とサイコロが表示された。


「あぁ、すごろくゲームなのか……」


画面を見てイクヤがそう呟いた。


昔からよくあるゲームだ。


ただ少し違うと感じたのは、画面全体の暗さだった。


右上に包帯男のキャラクターが鎮座していてこちらを見ているが、それ以外は黒を基調とされていた。


どんなゲームでも沢山の色が使われ、見ているだけて楽しい気分になるのだけれど、このゲームはどこか人を陰鬱にさせた。


「ほら、早くサイコロを振れよ」


カズヤに急かされて、ミホがコントローラーを操作してサイコロを振った。


出た目は3だ。


画面上のキャラクターが勝手に動き、3つ目のマスで止まった。


すると、画面中央にマスに書かれている文字が表示された。


「え……?」


あたしはその文字を読んで、思わずそう声を漏らしていた。
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