人間サイコロ
「あぁ、なるほど。これってホラーゲームなんだね」


文字を読んだホナミが納得したように言う。


「《危険なゲーム》って、やっぱりホラーゲームのことだったのか」


イクヤが呟いた。


全員、画面に表示されている《一番嫌いな異性とエッチする》という文字に釘付けになっていた。


みんなはホラーゲームと言っているが、あたしには年齢指定のゲームに見えた。


「えっと、これってキャラクターを操作すればいいのかな?」


ミホが我に返ったようにそう言い、コントローラーを動かす。


しかし、画面上のキャラクターはマスの上に立っているだけで動く気配がない。


「どうやってやるんだろうね?」


あたしは首を傾げてミホと画面を交互に見つめた。


普通、ボードゲームだと出たマスに書かれていたことが画面上で勝手に実行される。


しかし、このゲームはちっとも動かないのだ。
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