人間サイコロ
「壊れてるんじゃないか?」


イツキがため息交じりに言った。


せっかく探し出したのに動かないゲームにガッカリしているみたいだ。


「一旦リセットしてみるか」


カズヤがそう言い、ゲーム機のリセットボタンを押す。



しかし、それも反応がなかった。


「おいおい、なんだよこれ完全に壊れてんのか?」


何度もリセットボタンを押してみるけれど、やはり反応はなかった。


「仕方ない。諦めてやめようか」


イクヤがそう言ってモニターの電源を落とそうとする。


しかし、そちらもスイッチがきかなくなっているようで、画面は消えない。


「モニターまで壊れてるの?」


あたしは眉を寄せて呟いた。


ゲームが壊れていたとしても、モニターは関係ないはずだ。


部屋の中になんだか重苦しい空気が立ち込めて来た。


早くこの部屋を出たい。


そう思い、あたしはモニターのコンセントを一気に引き抜いた。
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