人間サイコロ
「なんだよ、俺のせいだって言いたいのか?」


「元々ゲームを探そうって言い出したのはあんたでしょ?」


「お前だって少しは興味があったんじゃねぇのかよ。ノコノコついて来たんだからよぉ!」


「ちょっと、2人ともやめなよ!」


こんな狭い空間で喧嘩なんてされたら、空気は悪くなる一方だ。


外には出られない。


連絡も取れない。


次の方法をみんなで考えなきゃいけない時なのに。


「なぁ、これってカウントダウンじゃないか?」


モニターを見つめていたイクヤが気が付いたように声をかけてきた。


「カウントダウン……?」


全員がモニターの前へと移動する。


包帯男の下に数字が表示されていて、それが1つずつ減っているのがわかった。


「これって、ミッションクリアまでのカウントダウンとかかな?」


イクヤが首を傾げて言った。


「たぶんそうだよね。でも、ゲームは動かないしどうすればいいかわからないよね」


あたしは同意しながらも首を傾げる。
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