人間サイコロ
ホナミの口の中が一瞬にして赤く染まった。
ホナミの体が今までになく、大きく跳ねる。
悶絶するような、苦し気な声が響いた。
「早く! 時間がない!」
イクヤの声にハッとして画面を確認すると、残り時間は10分を切っていた。
これだけ頑張ったのにタイムリミットになってしまうかもしれない。
そうすると、ホナミは……。
そこまで考えた時、再びガンッ! と金槌を打ちつける音が響いた。
口の端から血があふれ出したが、ホナミは反応を見せなかった。
近づいてみると、完全に目を閉じてしまっている。
「ホナミ!?」
「大丈夫。気絶してるだけだ」
イツキの言葉に、ホナミの胸が上下していることを確認した。
その間にカズヤは次々と歯根まで抜き取って行き、すべての前歯を抜き終えることに成功した。
「間に合った……」
あたしは大きく息を吐きだして呟いた。
カウントダウンは、残り2分のところで止まっていたのだった。
ホナミの体が今までになく、大きく跳ねる。
悶絶するような、苦し気な声が響いた。
「早く! 時間がない!」
イクヤの声にハッとして画面を確認すると、残り時間は10分を切っていた。
これだけ頑張ったのにタイムリミットになってしまうかもしれない。
そうすると、ホナミは……。
そこまで考えた時、再びガンッ! と金槌を打ちつける音が響いた。
口の端から血があふれ出したが、ホナミは反応を見せなかった。
近づいてみると、完全に目を閉じてしまっている。
「ホナミ!?」
「大丈夫。気絶してるだけだ」
イツキの言葉に、ホナミの胸が上下していることを確認した。
その間にカズヤは次々と歯根まで抜き取って行き、すべての前歯を抜き終えることに成功した。
「間に合った……」
あたしは大きく息を吐きだして呟いた。
カウントダウンは、残り2分のところで止まっていたのだった。