人間サイコロ
更にコントローラーを操作すると、画面は切り替わった。


表示されたのは額縁のようなものが6つ並んだ画面だった。


「なんだこれ……」


カズヤがそう呟いた時、画面中央に包帯男が現れた。


《やぁ! よくここに気が付いたな! この額縁にプレイヤーの手形をはめて行けばゲームは途中でもクリア扱いになるぞ!》


一文字ずつ出てくる文字を目で追い掛ける。


「プレイヤーの手形……?」


あたしは自分の手を見つめた。


どうやって画面の中の額縁に手形をはめるのかわからなかった。


「見ろよ、サイコロを振るまでのカウントダウンは止まってないぞ」


カズヤの言葉に画面右上に視線を移動させると、確かにカウントダウンは止まっていない。


こうして悩んでいる時間もほとんどないということだ。


「どうしろって言うんだよ……」


イクヤがそう言って画面に触れた、その時だった。


一番左側の額縁にイクヤの手形が表示されたのだ。


「え、なにこれ」


あたしは驚いて目を丸くした。

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