薬指に愛の印を
「あなたと仲良くなりたいと思ったから」

せとかが画面を見せると、オメルの目が一瞬見開かれる。そして素早くスマホに文字を打った。

「僕は愛想笑いだってできないし、うまく人と話せないんだよ?それでもいいの?」

せとかは「な〜んだそんなことか」と呟き、すぐに画面を見せた。

「あなたと友達になりたいの!そんなことあたしは全然気にしないよ!」

せとかが笑うと、オメルは「シュクラン(ありがとう)」と言ってくれた。その目は朝と違い優しげになっている。

こうして、せとかはオメルと仲良くなったのだ。



せとかとオメルはお互いに言葉を教え合い、色々な場所へみんなと遊びに行った。

春は、お花見やピクニック、山登りに。夏は、プールや海、そして夏祭りやキャンプに。秋は、美術館や博物館、動物園や映画館に。冬は、カラオケや初詣、友達の家に遊びに行ったりもした。

オメルはみんなと過ごすうちに、笑顔を見せることが多くなった。その笑顔を見るたびにせとかは胸が高鳴り、安心する。
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