高遠くんの熱にうなされて



日誌書くのは大変だけど、帰りが遅くなるといけないし。


高遠くんも応援してくれたし。


……がんばらなきゃ。


気合いを入れるために自分の頬をペチンと叩いて、私は机に向かった。



*



「ふぅ……」


終わった~!やっと帰れる~!


私と一緒に日直をしていた男子は、部活があるみたいだったから、私がぜんぶ引き受けたけど。


やっぱり、もうちょっと自分のレベルに見合うことをした方がよかったかも。


日誌も書いたし仕事もしたおかげで、すぐにでも寝られるくらいには眠い。


……寝たら……ダメだ……。


とりあえず、職員室に日誌を提出して……無理だ、動く気力もない。


う……寝ては、いけない……。


ガラガラガラッ


「へっ……!?」


急に教室の扉が開けられて、思わずそっちを見てみると。


「なんで……」


「それはこっちのセリフ。なんでこんな暗くなるまで帰んないの。しかも、電気つけないで」


< 4 / 60 >

この作品をシェア

pagetop