【企】あなたに恋した夜は
まるで、2人だけの時間が止まったような感じ。
私は…
背伸びをして、彼の首に手をまわし、私の冷たい唇を、彼の温かい唇に重ねた―…
しばらく重ねたまま。
抵抗しない彼。
抵抗しないんだ、と思ってたら…
「…んっ…!」
彼の手が、私の腰にまわり、もう片方の手が頭に。
深くなっていくキスにだんだん酔っていく。
「…ふぁ…」
やっと離れた唇。
彼と瞳が合う。
宝石みたいにキラキラして綺麗な彼の瞳。
もっと引き込まれていく…
彼と瞳が離れたと思ったら、耳元で囁かれた。
「残念。魔法、解けなかったね。」
甘い声…
…………ん?
って、待って!!?
「解けなかったの!!?」
さっきまでの甘い空気は一気にどこかへ飛んだ。