【企】あなたに恋した夜は




まるで、2人だけの時間が止まったような感じ。




私は…




背伸びをして、彼の首に手をまわし、私の冷たい唇を、彼の温かい唇に重ねた―…





しばらく重ねたまま。




抵抗しない彼。




抵抗しないんだ、と思ってたら…




「…んっ…!」




彼の手が、私の腰にまわり、もう片方の手が頭に。




深くなっていくキスにだんだん酔っていく。




「…ふぁ…」




やっと離れた唇。




彼と瞳が合う。




宝石みたいにキラキラして綺麗な彼の瞳。




もっと引き込まれていく…




彼と瞳が離れたと思ったら、耳元で囁かれた。





「残念。魔法、解けなかったね。」




甘い声…





…………ん?




って、待って!!?




「解けなかったの!!?」




さっきまでの甘い空気は一気にどこかへ飛んだ。




< 10 / 21 >

この作品をシェア

pagetop