【企】あなたに恋した夜は
「…ん…っ」
このキスは、期待していいの?
それともダメなの?
ねぇ、どっち…?
離れた唇、重なる瞳。
え…?
宝石みたいに綺麗な瞳は、今日は涙でキラキラしていた。
「ユウさん…?」
突然ギュッと抱きしめられた。
少し震えてる…
「魔法…解けた…?」
少しの沈黙の後、
「解けたよ…」
と、返事が返ってきた。
解けたってことは…
「好きだよ、紗弥加。…けど、俺、まだ付き合えない…」
え…
な…んで…?
「魔法…解けたのに…?」
私の瞳にも、涙が溜まってくる。
「どうしても…?」
「…12月24日の午前10時に、ここに来てくれたら…いいよ。」
そんなの簡単じゃん!!
辛そうな彼とは反対に元気になっていく私。
「絶対にここに来るから!!」
そう言って、彼とわかれた。