【企】あなたに恋した夜は
もちろん留年なんてダメに決まってる。
けど…
その日、ユウさんはいつもの場所に現れなかった。
翌日。
「ユウさん…」
私はユウさんに会いに行くことにした。
今の時刻は9時55分。
昨日みっちーに相談したら、行けばいいじゃんって言われた。
私がフォローしといてあげるからって。
流石に熱だから、とか、急に親戚が倒れてまで来いとは言わないだろうって。
なんだかんだ言いながらも応援してくれたみっちー。
最高の親友がいて、私、幸せだね。
けど…
「10時05分…」
それから、彼は現れなかった。
ずっと、ずっと待ってても。
あれは嘘だったの…?
もう星がキラキラしてるよ。
寒くて、視界も少しぼやけてきた。
私はうずくまって空を見た。
「会いたいよ…」
そう言った時、流れ星がキラっと流れた。
「…紗弥加!!?」
この声…