【企】あなたに恋した夜は
そしてある一室で下ろされた。
「痛そー…ちょっと染みるけど我慢してね。」
そう言って傷口を消毒していく。
「…っ」
傷口に染みていたくて、つい表情を歪めてしまうと…
「ごめん、あと少しだから、我慢して?」
一緒に辛そうな表情をする彼に…
私、完全に恋に落ちちゃいました。
「はい、できた!!」
笑顔の彼…これで終わりにしたくない!!
「あ、あの!有難うございました!!私、紗弥加!吉井 紗弥加っていうの!あなたは!?」
少し…いや、完全に興奮気味の私。
「俺は…」
心拍数がどんどんあがっていく感じがした。
「ひみつ。」
彼はそう言って人差し指を唇に当てた。