【企】あなたに恋した夜は




「来たー!!」




やっと会えたよー!!




待っててよかったぁ。




「もしかして本当に魔法を解きに来たの?」




「もちろんです!!」




そういえば…




「魔法が解けるまで、あなたのことなんて呼んだらいいですか?」




だってさ、ずっと“あなた”って言うのも…ねぇ?




「あー…どうしよっかな…」




悩みだす彼。




あ!!そうだ!!




「じゃあ、ユウさんって呼んでもいいですか?」




「ユウさん…?」




「はい!童話で魔法使いに魔法をかけられた王子様がユウさんっていうんです!!」




そう、授業中ずっと考えてたら、このお話を思い出したんだ。




「いいよ。で、魔法をどうやって解いてくれるの?」




試すように微笑みながら言う彼。




童話では…





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