【完】俺がどんなにキミを好きか、まだキミは知らない。
「佐藤君たちはお見舞いに行ったんだよね?」
「もちろん!」
「面会はできるんだね」
「うん。全然普通の四人部屋にいた」
「そっか。あたしも今日行こうかな」
「あー、今日はダメって言ってた。明日ならいいってさ」
「そうなんだ。ありがとう!」
「いえいえー。てか……藍田って、」
佐藤君がにやっと笑ってコイコイと手招きする。
あたしの耳元に手を寄せられたから、「なに」と耳を傾けると「ナギとどういう関係なの?」だって……。
「友達だけど……?」
「うっそー?」
「本当だよ」
「じゃああれでしょ。お前ら両片思いってやつでしょ?」