【完】俺がどんなにキミを好きか、まだキミは知らない。
ふと、見上げたほうにいる灰野くん。
彼の視線は明後日の方を向いている。
「灰野くん?」
名前を呼ぶと、こっちを振り向いてくれた彼は、しっくりするくらい見慣れた真っ赤な頬を両手で叩いた。
パンっと乾いた音が響く。
「ごめん……。俺、ごめん。なにやってんだろうね。……ははっ」
堪え切れずに笑ってしまったみたいな笑みに、ずきゅんと、撃ち落された。
リピートで……お願いします、灰野くん。
両手で顔を覆ったあたしの頭上にチャイムが鳴り響いた。
彼の視線は明後日の方を向いている。
「灰野くん?」
名前を呼ぶと、こっちを振り向いてくれた彼は、しっくりするくらい見慣れた真っ赤な頬を両手で叩いた。
パンっと乾いた音が響く。
「ごめん……。俺、ごめん。なにやってんだろうね。……ははっ」
堪え切れずに笑ってしまったみたいな笑みに、ずきゅんと、撃ち落された。
リピートで……お願いします、灰野くん。
両手で顔を覆ったあたしの頭上にチャイムが鳴り響いた。