【完】俺がどんなにキミを好きか、まだキミは知らない。
呪縛に苛まれる男子
SIDE灰野
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また寝不足……。
藍田さんにキレた自分の器の小ささを呪いたい。
学校についても藍田さんはびっくりするくらいこっちを見ない。
……でもさぁ。
あれは本音。
ナギと仲いいのはわかってるし、一緒にいるのだって別にいいけど。
ナギを頼って俺を頼れない意味がわかんない。
……じゃあ俺って何なの。
なんのために傍にいんの。
てか、2回目だからね、こういうの。
「はぁ……」
「謝ってこい、草食系男子」
うるせえわ山本。
「じゃ、俺が聞いて来てやろうか!藍田さんが泣いてた理由!」
「もし万が一藍田さんがお前にその話できたら、俺の立場まじで見失うけどな」
「んー、まぁ、聞いてくるわ」
どうせ聞き出せないだろ。
藍田さんが信頼してるのはナギだけ。
彗にもリホにも核心ははぐらかすって言ってたから。
……眠い。
机に突っ伏してどれくらい寝たのかわかんないけど、バシバシと叩かれて飛び起きた。
「何?」
「聞いて来た」
山本がドヤ顔でピースしてる。
「……嘘だろ」
「本当」
……藍田さん、俺の立場って本格的になんなの。