【完】俺がどんなにキミを好きか、まだキミは知らない。
―――「お前はまじでヘタレだな」
もし山本に話したらさぞ呆れ返るだろうな。
言わないけど。
……でもまだ早いだろ?
俺そんなのずっと先だと思ってたのに。
「んで?まぁ何があったのか知らないけど、懲りずに今日も藍田さんとギスギスしてるわけ」
「うるさい、山本……」
「まじでへこんでんじゃん。うけるわぁ」
なんでいきなりだったんだろう?
藍田さん本気でやりたかったのかな。
にわかに信じられないってのも、正直あった。
だってなんかおかしいじゃん。
それに、体に負担あるのは女子の方で……。
そういうの知らなそうだし。
いや、知っててもナメてそうだし……。
まぁどのみち、俺はゴミ以下の彼氏だ。
あの後に見たDVDの内容全部覚えてない。