【完】俺がどんなにキミを好きか、まだキミは知らない。
「胡桃ちゃんと灰野くんって、応援したくなるんだよね!」
「そうそう。なーんか、頼りない関係性だけど、2人でなんとかならないならクラスのみんなも助けるからぁ!」
クラスメイトの暖かい言葉に
「ありがとう……!」
って純粋に喜べるところ、藍田さんのいいところだと思う。
「みんな2人のこと大好きだからねぇ」
ニコッと笑ったリホがそう言ったすぐ後、松葉杖の男がやってきた。
「胡桃、仲直りできてよかったな」
って、藍田さんしか視界に入ってないレベルでこっち見ないな。
「うん……」
「引っ掻き回してごめん。……友達に戻ろっか?」
「それ、懐かしい……」
はいはい、そういう俺の知らない2人の思い出みたいなのはいいから。