月夜に花が咲く頃に
5.夏休み
壱
白い砂浜を、押し寄せてくる波が濡らしてまた去っていく。
潮の香りが鼻を掠めて、私は大きく息を吸う。
隣にいる翼は、目の前に広がる海をキラキラした目で見つめて、叫んだ。
「海だあああー!!!」
そう、私と翼は海に来ている。
と言っても、二人きり、というわけではなく・・・・・・。
「おー、やっぱ人が多いなー。いやー夏といえば海だよな!」
「ガク、運転ありがとね」
「いえいえ、お安いご用ですよ」
「・・・・・・あちい」
お察しの通り、暁の三人組も一緒です。
もちろん最初は翼が断固拒否してたんだけど、光が海まで車で送り迎え、という条件を出したら渋々OKが出たのだ。
ガクはいつもの通り快く運転してくれたのだが、なんだか申し訳ないな。
ガクは車にあった荷物を一通り降ろしてから、私たちに向かって一礼した。
「じゃあ、明日の夕方に迎えに来ますね」
「おう、ありがとな!」
ん?
「ちょっと待って、明日ってどういうこと」
ガクの言葉に引っかかり、光に聞くと、光はきょとん、として私の顔を見る。
「どういうことって、一泊するって言ってなかったっけ」
・・・・・・聞いてないんですけど。
日帰りだとばかり思っていた私は、翼と顔を見合わせる。
翼も日帰りだと思っていたらしく、あんぐりと口を開けていたが、その顔はすぐに笑顔になった。
「まあいいじゃん!楽しそうだし!男達のことは放っておいて、遊び尽くそう!」
潮の香りが鼻を掠めて、私は大きく息を吸う。
隣にいる翼は、目の前に広がる海をキラキラした目で見つめて、叫んだ。
「海だあああー!!!」
そう、私と翼は海に来ている。
と言っても、二人きり、というわけではなく・・・・・・。
「おー、やっぱ人が多いなー。いやー夏といえば海だよな!」
「ガク、運転ありがとね」
「いえいえ、お安いご用ですよ」
「・・・・・・あちい」
お察しの通り、暁の三人組も一緒です。
もちろん最初は翼が断固拒否してたんだけど、光が海まで車で送り迎え、という条件を出したら渋々OKが出たのだ。
ガクはいつもの通り快く運転してくれたのだが、なんだか申し訳ないな。
ガクは車にあった荷物を一通り降ろしてから、私たちに向かって一礼した。
「じゃあ、明日の夕方に迎えに来ますね」
「おう、ありがとな!」
ん?
「ちょっと待って、明日ってどういうこと」
ガクの言葉に引っかかり、光に聞くと、光はきょとん、として私の顔を見る。
「どういうことって、一泊するって言ってなかったっけ」
・・・・・・聞いてないんですけど。
日帰りだとばかり思っていた私は、翼と顔を見合わせる。
翼も日帰りだと思っていたらしく、あんぐりと口を開けていたが、その顔はすぐに笑顔になった。
「まあいいじゃん!楽しそうだし!男達のことは放っておいて、遊び尽くそう!」