月夜に花が咲く頃に
「私は、正直よく分からないよ。私が暁にいる理由も資格も、見当たらない。それに、ヒロ兄のことも・・・・・・。紅雅のせいだなんて、思ってない。思ってないけど・・・・・・。正直、もう自分の気持ちすら今は分からないんだよ・・・・・・」
こんな中途半端で曖昧なまま、何かにすがっていいわけがない。
頼っていいわけがないんだ。
「雫ちゃんは、よく一人でいようとするとき、理由とか資格とか、そういうことを言うけどさ。実際、何かをしたいって思ったり、欲がわいたり、もしくは突飛的に行動を起こしたりするときって、そういうの全部、そっちのけなもんだよ」
「?何言って・・・・・・」
「雫ちゃんだって、光を助けようとしたとき、何も考えなかっただろ?ヨルとして街に出てたときだって、人を助けるとき理論づけて行動してた?」
「そ、れは、だって、そんなこと考えてる暇ないし、」
「でしょ?」
「でもそれとこれとは話が全然違うよ」
「違うなんてこと、ないよ。俺たちが雫ちゃんと一緒にいたいって思ったことに、明確な理由なんてない」
楓は私に近づいて、優しい声で、優しい瞳を私に向けた。
「雫ちゃんと、一緒がいいんだ」
こんな中途半端で曖昧なまま、何かにすがっていいわけがない。
頼っていいわけがないんだ。
「雫ちゃんは、よく一人でいようとするとき、理由とか資格とか、そういうことを言うけどさ。実際、何かをしたいって思ったり、欲がわいたり、もしくは突飛的に行動を起こしたりするときって、そういうの全部、そっちのけなもんだよ」
「?何言って・・・・・・」
「雫ちゃんだって、光を助けようとしたとき、何も考えなかっただろ?ヨルとして街に出てたときだって、人を助けるとき理論づけて行動してた?」
「そ、れは、だって、そんなこと考えてる暇ないし、」
「でしょ?」
「でもそれとこれとは話が全然違うよ」
「違うなんてこと、ないよ。俺たちが雫ちゃんと一緒にいたいって思ったことに、明確な理由なんてない」
楓は私に近づいて、優しい声で、優しい瞳を私に向けた。
「雫ちゃんと、一緒がいいんだ」