月夜に花が咲く頃に
弐
倉庫についてあっという間に暁のみんなと仲良くなった陽向は、一階で皆と鬼ごっこやらかくれんぼやらして遊んでいる。
私は一階にノリノリで遊ぶ光を残して、紅雅と幹部室へ。
幹部室では楓が待っていた。
「あ、二人とも。陽向くん無事に見つかった?」
「うん。今下で遊んでる」
「そっか。光がいないって事は光も一緒に遊んでるのかな?」
さすが、よく分かってる。
「ところで、陽向くんには浩さんのこと、話したの?」
「うん。電話で、話したよ」
正直、陽向に話すべきかも迷ったけど。
陽向にヒロ兄のことを覚えてるか聞いたら、すごく元気な声で、「当たり前だろ!俺、ヒロ兄のこと大好きだもん!」って言われて。
その後に死んだことを伝えるのは、しんどかったけど。
正直に話すしか、できなかった。
真実を知った陽向は、電話の向こうで泣いていて、そのまま電話は切れたけど。
だからかな。
今陽向がこうして笑っていることに、ほっとしている自分がいる。
「今度の月命日に、一緒にヒロ兄のお墓参りに行こうと思ってるよ」
「そっか。浩さんも、陽向くんが来てくれたらきっと喜ぶね」
「うん。きっと喜ぶ」
私は一階にノリノリで遊ぶ光を残して、紅雅と幹部室へ。
幹部室では楓が待っていた。
「あ、二人とも。陽向くん無事に見つかった?」
「うん。今下で遊んでる」
「そっか。光がいないって事は光も一緒に遊んでるのかな?」
さすが、よく分かってる。
「ところで、陽向くんには浩さんのこと、話したの?」
「うん。電話で、話したよ」
正直、陽向に話すべきかも迷ったけど。
陽向にヒロ兄のことを覚えてるか聞いたら、すごく元気な声で、「当たり前だろ!俺、ヒロ兄のこと大好きだもん!」って言われて。
その後に死んだことを伝えるのは、しんどかったけど。
正直に話すしか、できなかった。
真実を知った陽向は、電話の向こうで泣いていて、そのまま電話は切れたけど。
だからかな。
今陽向がこうして笑っていることに、ほっとしている自分がいる。
「今度の月命日に、一緒にヒロ兄のお墓参りに行こうと思ってるよ」
「そっか。浩さんも、陽向くんが来てくれたらきっと喜ぶね」
「うん。きっと喜ぶ」