月夜に花が咲く頃に
2.祭
壱
暁の倉庫に出入りするようになって、数日たった。
週三くらいでみんなと夜の繁華街で見回りをするようになったけど、そもそも一人でも大丈夫だってどう証明すればいいのか未だにつかめないでいる。
大体誰かが一緒にいるし。
一人にしてくれないし。
大体、私には目的があってヨルになったのに。
私には、探さなきゃいけない人がいるのに。
一人じゃなきゃ、それも出来ない。
頬杖をついてため息をついていると、翼がつんつん、と背中をつついてきた。
「ねえねえ、文化祭、なんのコスプレしよっか?」
「え?ああ、そういえば、もうすぐ文化祭だっけ」
「何寝ぼけたこと言ってんのよ~。今まさにその話の最中でしょうが!」
あれ、そうだったっけ。
やばい、ちょっとぼーっとしてたかも。
我に返って黒板の方を見ると、黒板には『文化祭について』と大きく書かれていて、その横にはいくつかの出し物の案と、その一つの『コスプレ喫茶』の上に赤い丸が付けられていた。
今はクラスのHR中。
一ヶ月後の文化祭に向けて、話し合いが行われていたらしい。
どうやらうちのクラスの出し物はコスプレ喫茶に決まったようだ。
男子が多いから、てっきりホストクラブとかになると思ったんだけど。
まあ、コスプレならホストのコスプレも出来なくもないか。
週三くらいでみんなと夜の繁華街で見回りをするようになったけど、そもそも一人でも大丈夫だってどう証明すればいいのか未だにつかめないでいる。
大体誰かが一緒にいるし。
一人にしてくれないし。
大体、私には目的があってヨルになったのに。
私には、探さなきゃいけない人がいるのに。
一人じゃなきゃ、それも出来ない。
頬杖をついてため息をついていると、翼がつんつん、と背中をつついてきた。
「ねえねえ、文化祭、なんのコスプレしよっか?」
「え?ああ、そういえば、もうすぐ文化祭だっけ」
「何寝ぼけたこと言ってんのよ~。今まさにその話の最中でしょうが!」
あれ、そうだったっけ。
やばい、ちょっとぼーっとしてたかも。
我に返って黒板の方を見ると、黒板には『文化祭について』と大きく書かれていて、その横にはいくつかの出し物の案と、その一つの『コスプレ喫茶』の上に赤い丸が付けられていた。
今はクラスのHR中。
一ヶ月後の文化祭に向けて、話し合いが行われていたらしい。
どうやらうちのクラスの出し物はコスプレ喫茶に決まったようだ。
男子が多いから、てっきりホストクラブとかになると思ったんだけど。
まあ、コスプレならホストのコスプレも出来なくもないか。