月夜に花が咲く頃に

着々と文化祭準備は進んでいき、いよいよ文化祭前日となった。


教室の飾り付けや喫茶で出すメニューの確認など、ほとんどの作業が終わって、残るは当日の衣装合わせのみとなった。


女の子たちに連れられながら、空き教室へと向かう。


「雫さんのはいっぱい作っちゃったよー!アイディアがポンポン浮かんできちゃって張り切っちゃった!」


「え、そんなに作ったの?」


「うん!当日も色んな衣装着てもらうからそのつもりでよろしく!」


・・・・・・マジですか。


「じゃあ、さっそく着てみようか!」


衣装係の子達の熱に私が勝てるはずもなく、そこからは着せ替え人形のごとくあれやこれやとなされるがまま。


メイド服にチャイナ服、ポリスに白衣。


アリスや猫耳、豪華なドレスまで、なんでもありだ。


最終的には胸にさらしを巻き、ウィッグを被って執事の格好までさせられて。


体力的にも、精神的にもすっかり疲れてしまった。


「よし、こんなもんかな!どう?雫ちゃん、サイズはぴったりだった?」


「う、うん、サイズは特に問題ないかな」


他の問題が多発しておりますけれども。


衣装の数が多すぎるし。


というか、全体的に露出が激しめなのがすごく気になるんだけど。


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