月夜に花が咲く頃に
光と話しながら幹部室へ行くと、ピリピリとした空気の中紅雅と楓が話し込んでいた。
「光。下の奴らの手当てありがとね」
「おう。あんま怪我してる奴もいなかったしな」
「雫ちゃんも。手伝ってくれてありがとう」
「いや、私特に何もしてないし」
楓が私たちに気づき、柔らかな笑顔を向けてくれる。
正直、それどころじゃないだろうに。
「光、雫。座れ」
腕を組んで眉間にしわを寄せた紅雅に顎で椅子をさされ、大人しくそれに従う。
私たちが座ったのを確認すると、紅雅は先ほどの小田巻との話を説明した。
「ふーん。鬼灯組ねぇ・・・・・・」
鬼灯組。
いわゆるヤクザの集まり。
薬や売春なんてもちろん、殺しの隠蔽や暗殺も仕事にしていると有名な組。
暴走族とはいえ、組相手じゃそう簡単に事は運ばない。
相手は大人だ。
それも、極悪非道の。
「とりあえず、全員一人行動は禁止だね。危なすぎる。俺らがいるときは少なくとも2人、それ以外は4、5人でまとまって行動しよう」
楓の意見に、紅雅も光も頷く。
「それと、雫ちゃん。君はしばらくここで寝泊まりすること」
「え、」
「緊急事態なんだ。今雫ちゃんを一人にするのは危険だ」
「でも、近くにいた方が迷惑じゃない?足手まといにはなりたくないよ」
「近くにいねえ方が迷惑だ。離れんな」
有無を言わさぬ紅雅の言葉に、言葉が詰まる。
結局、私は首を縦に振った。
光がぽん、と手を叩く。
「よしっ、じゃあ今日はもう寝ようぜ!あ、雫の部屋は俺と一緒でいいだろ?」
「「「いいわけあるかアホ」」」
「光。下の奴らの手当てありがとね」
「おう。あんま怪我してる奴もいなかったしな」
「雫ちゃんも。手伝ってくれてありがとう」
「いや、私特に何もしてないし」
楓が私たちに気づき、柔らかな笑顔を向けてくれる。
正直、それどころじゃないだろうに。
「光、雫。座れ」
腕を組んで眉間にしわを寄せた紅雅に顎で椅子をさされ、大人しくそれに従う。
私たちが座ったのを確認すると、紅雅は先ほどの小田巻との話を説明した。
「ふーん。鬼灯組ねぇ・・・・・・」
鬼灯組。
いわゆるヤクザの集まり。
薬や売春なんてもちろん、殺しの隠蔽や暗殺も仕事にしていると有名な組。
暴走族とはいえ、組相手じゃそう簡単に事は運ばない。
相手は大人だ。
それも、極悪非道の。
「とりあえず、全員一人行動は禁止だね。危なすぎる。俺らがいるときは少なくとも2人、それ以外は4、5人でまとまって行動しよう」
楓の意見に、紅雅も光も頷く。
「それと、雫ちゃん。君はしばらくここで寝泊まりすること」
「え、」
「緊急事態なんだ。今雫ちゃんを一人にするのは危険だ」
「でも、近くにいた方が迷惑じゃない?足手まといにはなりたくないよ」
「近くにいねえ方が迷惑だ。離れんな」
有無を言わさぬ紅雅の言葉に、言葉が詰まる。
結局、私は首を縦に振った。
光がぽん、と手を叩く。
「よしっ、じゃあ今日はもう寝ようぜ!あ、雫の部屋は俺と一緒でいいだろ?」
「「「いいわけあるかアホ」」」