恋の休日
 史菜がこんなに喜んでくれたので、連れてきて正解だった。
 お互いの時間を把握しやすいので、また機会があれば連れてくることに決めた。
 イルカショーが終わり、買い物をしてから帰ることにした。
 ギフトショップには海の仲間のぬいぐるみやタオル、ストラップ、たくさんの商品が数多く並べられている。

「どれも可愛い! 何を買う?」
「俺は・・・・・・ちょっと見てから考える」

 史菜はストラップのところ、玲人はお菓子のところへ向かった。
 イルカやペンギンのストラップを見ながら、少しずつ移動する。隣にはボールペンやシャーペンが置いてあり、玲人に今日のお礼として、シンプルなデザインのボールペンを買ってプレゼントすることにした。
 自分にはストラップを買い、店員に別々の袋に入れてもらうように頼んだ。
 商品を受け取って鞄の中に入れた後に玲人が史菜のところまで来て、彼は箱に入っているクッキーを手に持っている。

「それを買うの?」
「そうだよ」

 レジで買い物を済ませた玲人は店の外で待つ史菜の頭の上に手を乗せた。

「行こうか」
「うん」

 帰りの電車に乗り、座ることができたので、二人は並んで座った。

「玲人君、渡すものがあるの」
「何?」

 鞄の中から取り出したものは玲人に買っておいたボールペン。

「今日はありがとう。良かったら使って?」
「嬉しいな。ありがとう」

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